ICT PAVEMENT
舗装協会員はICT舗装を推進しています!
● 発注者名 | 国土交通省 中国地方整備局 松江国道事務所 |
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● 工事名 | 令和2年度 国道9号出雲地区舗装修繕工事 |
● 工事場所 | 島根県出雲市芦渡町 ~ 出雲市多伎町地内 |
● 施工会社 | 山陰建設工業株式会社 |
● 工事概要 | 切削オーバーレイ工 10,493㎡のうち1,393㎡(ICT施工) |
Q1 ICT施工を実施しての感想
3次元測量を実施することにより、従来工法では必要であった計画切削厚の一覧表などの資料作成が不要となった。また、施工前に行う計画切削厚の路面標示も不要となるため、作業員の負担軽減と作業工程の短縮を図ることができた。従来工法による切削オーバーレイ工の場合、オペレーター2人が路面切削機の切削ドラムの左右に配置され、それぞれが切削ドラムを操縦しているが、ICT施工により、切削ドラムの高さ調整が自動制御されることでオペレーターの負担軽減となった。これにより、オペレーターが周囲の安全を確認しながら施工することが可能となるため、従来工法より安全性が向上した。
施工範囲内に集水桝があり、これらの障害物を避けて施工する必要があった。従来工法では、集水桝等の障害物を避けて切削する場合、計画切削厚を把握することに手間がかかる上にオペレーターの感覚に頼ることが多かった。ICT施工では、切削厚が自動調整されるため、障害物を避ける作業に集中することができ、精度よく路面切削を完了することができた。
Q2 今後の課題や発注者様への要望など
ICT建設機械(MC路面切削機)とTS間の通信を遮断すると、切削ドラムの自動制御システムが機能しなくなる。切削オーバーレイ工においては、通常切削したところから順次清掃を行い舗装するが、追従する路面清掃車等により通信の遮断が見込まれる場合は、切削が完了するまで清掃することができず、結果日施工量が大幅に減少する可能性がある。本工事の施工現場においては、見通しのよい歩道部等にTSを設置することで解決したが、歩道がないなどの施工ヤードに制約を受ける現場や、道路線形等により見通しが確保できない現場の場合は、GNSS(人工衛星を利用した全世界測位システム)を用いることが必要となる。
Q3 最後に一言
建設業界においても「働き方改革」が叫ばれている中、よりよい労働環境をつくっていくためにICT建設機械を取り入れながら、マシンコントロールを活用し経験豊富なオペレーターの負担を軽減したり、マシンガイダンスにより若手オペレーターの機械操作をサポートし、早期の技術向上につなげたい。今後も、建設業全体で協力し、「魅力的な建設環境」の構築を目指していきたい。
● 発注者名 | 国土交通省 中国地方整備局 松江国道事務所 |
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● 工事名 | 令和2年度 国道9号出雲維持出張所管内構造物補修工事 |
● 工事場所 | 島根県出雲市芦渡町地内 |
● 施工会社 | 山陰建設工業株式会社 |
● 工事概要 | 切削オーバーレイ工 4,660㎡ |
準備段階では、3次元起工測量を用いることでマーキング等の手順が不要となり、人員の削減や作業時間の短縮を達成できた。また、路面切削作業は、これまで管理測点以外ではオペレーターの能力に頼る場合があり、熟練度に応じて施工精度に差が出ていたが、ICT路面切削機を使用し均一な施工及び精度を確保した。ICT技術を活用することで、測点に限らず測量・施工ともに管理できるため、現道交差点など施工困難な箇所で特に有効であると感じた。
● 発注者名 | 島根県 松江県土整備事務所 |
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● 工事名 | 令和2年度 農地整備事業(経営体育成型)安田地区舗装その2工事 |
● 工事場所 | 島根県安来市伯太町安田地内 |
● 施工会社 | 平井建設株式会社 |
● 工事概要 | 耕作道路舗装 L=2,841m アスファルト舗装工 14,972㎡ |
グレーダ排土板等の三次元データ(平面位置・高さ・勾配)と設計データとの差分を計算した上で、排土板を設計通りに自動制御し、仕上がり面がモニターで確認できるため熟練のオペレーターでなくても施工精度も上がり、仕上がりもきれいであった。更に、省人化による安全性の向上、作業時間の短縮にも繋がった。今後も安全で効率的な作業を可能にするICT建機を積極的に活用したいと思います。
● 発注者名 | 島根県 浜田県土整備事務所 |
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● 工事名 | (主)桜江金城線(市山3工区)防災安全交付金(改築)舗装工事 |
● 工事場所 | 島根県江津市桜江町市山地内 |
● 施工会社 | 今井産業株式会社 |
● 工事概要 | 新設舗装 L=512m アスファルト舗装工 6,060㎡ |
MC使用に当たりTS設置位置の選定でMGのターゲットの基準が難しい箇所が多く、また3工区に施工箇所が分かれていた為、MCの効果は少なかった。まだまだ課題はあるが、少人数での施工が可能であり、運転手のグレーダー技術さえあれば高さは自動で制御し、熟練した運転手でなくても施工が可能である。また丁張など不要となり、施工業者が実施する測量作業の省略など利点も多々ある。